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俳句=「じろう」=特集

★「じろう」氏は、愛媛県大洲市の出身で、現在、東京都葛飾区東新小岩で手広くレストランを経営する傍ら「俳句」の勉強をされている新進気鋭の俳人です。
「じろう」氏の最近作、173句を抜粋してご紹介します。
「俳句」愛好者の皆様の憩いの広場になればと思っています。

洋食<じろう>の評判・・・なかなかのものです(クリック)

1、走り穂をかかげて芦の揃ひきし

2、葉の揺れに見えては隠れ蓮の蕾(らい)  

3、紅蓮のその一弁の吹かれそめ 

4、木洩日でさへうとましき暑さかな  

5、日ざしなほ衰えるなき鰯 

6、かなかなと鳴きかなかなと畳みかけ (かなかな…ひぐらし)

7、逸りゐる荒鵜の縄のゆるぶなし 

8、映りゐる影にしたたり鵜松明

9、みんみんのリズムとなって来りけり

10、道をしへ間合計ってをりにけり  

   (道をしへ…はんみょう)

11、笈摺のやたらに白き日焼かな 

  (笈摺:おいづる…おへんろさんの着物) 

12、その色に出でて紫式部の実

13、法師蝉さへも少なくなりにけり

14、澄みわたる日ざしとなりぬ芒穂に

15、油蝉残るはすでになつかしき

16、萩の叢ばかりに風の集まれる

17、愛でられもして庭園の灸花

18、枝垂萩蝶を止まらせては払い

19、近寄りてこれほどの数青蜜柑

20、ほぐれたる芒に風のまつはれる

21、日の昃りきたるは風のすでに秋

22、二人して仰ぐはさらに天高し

23、葉に枝に音の当たりて木の実降る

24、移りたる稲架影伸してきたりけり・季語(稲架:はざ):秋

25、どんぐりのあらかた落ちし数とみゆ・季語(どんぐり):秋

26、木の実降りをると気付きて音しきり・季語(木の実:このみ):秋

27、鉦叩聞く気になれば聞こえけり・季語(鉦叩:かねたたき):秋

28、かばかりの日差しにうかれ秋の蝶・季語(秋の蝶):秋

29、コスモスの揺れのほどには風の無く・季語(コスモス):秋

30、櫓田のそよげる丈となりにけり・季語(櫓田:ひつじた):秋

31、石蕗の咲かんばかりに茎を伸べ・季語(石蕗:つわ):秋

32、重ね鳴くほどとなけれど虫残り・季語(残る虫):秋

33、枝に載り枝に掴まり榠櫨の実(秋)

34、 瀬の水を堰きはじめたる散紅葉(冬)

35、音澄める中のもっともばったんこ(秋)

36、下草をおほいてきたる散紅葉(冬)

37、鴛鴦の作りものめく静けさよ(冬)

38、掃いてをるそばより散ってくる紅葉(冬)

39、大銀杏いつでも散れる色にかな(冬)

40散りたがる色となりたる大銀杏(冬)

41、漕ぎ出でしボートの数も園小春(冬)

42、石蕗の葉の暮れきり花の暮れ残り(冬)

43、海中の影をちぎりて初日出づ(先生の詠いはじめの句)

44、径(みち)らしく径らしからず落葉して(落葉:冬)

45、落葉して林明るくなってゐる(落葉:冬)

46、散る銀杏散りこらへゐる銀杏かな(銀杏散る:冬)

47、マフラーの手編みと見ゆる彼女連れ(マフラー:冬)

48、冬ざるる中のもっとも枯蓮田(冬ざれ:冬)

49、枯れまさりきし遠(を)ちの岸近(こ)ちの岸(枯れ:冬)

50、クリスマス近し外人墓地に供花(クリスマス:冬)

51、つながるとなくつながりて冬の草(冬の草:冬)

52、枯れ枯れて芒いやいや吹かれゐる(枯れ:冬)

53、ちぎれ飛ぶ木(こ)の葉舞ひ散る木の葉かな(木の葉:冬)

54、冬桜日のさし来れば紛れもし(冬桜:冬)

55、蝋梅(ろうばい)の蝋しずくとも雨雫(蝋梅:冬)

56、匂へると気付き蝋梅にも気付く(蝋梅:冬)

57、泛(うか)び出でとりすましては鳰(かいつぶり)(かいつぶり:冬)

58、波に見え波に隠れて浮寝鴨(浮寝鴨:冬)

59、蕗の薹(ふきのとう)見つかる数となってきし(蕗の薹:春)

60、咲きはじめ影持ちはじめ福寿草(福寿草:新年)

61、日のはやも移らんとせる寒牡丹(寒牡丹:冬)

62、白梅と分かるほどにはふふみたる(白梅:春)

63、寒梅の咲ききりし身を寄せ合える(寒梅:冬)

64、寒梅の落花の風にさらはるる(寒梅:冬)

65、水温みそめ落椿うかびそめ(水温む・落椿:春)

66、山茶花の蕾も尽きてきたりけり(山茶花:冬)

67、いぬふぐりよりこぼれ咲きいぬふぐり(いぬふぐり:春) 

68、紛れなき数となりたりいぬふぐり(いぬふぐり:春) 

69、一枚のいぬふぐりとなりにけり(いぬふぐり:春) 

70、いぬふぐりふまるる数となりにけり(いぬふぐり:春) 

71、花種を蒔きて立入禁止かな(花種を蒔く:春) 

72、散策の人を佇たしめ初雲雀(初雲雀:春)ぼ 

73、空を見てゐるのではなし初雲雀 (初雲雀:春) 

74、梅散ってをり下草の増えてをり 

75、白木蓮のひるがえる弁ありそめし (白木蓮:春)

76、その数の帰るつもりの鴨ならん (鴨帰る:春)

77、地にまろび地にへばりつき落椿 (落椿:春)

78、二三日お留守と見ゆる落椿 (落椿:春)

79、刈込を満天星の芽の被ひたる (芽:春)

80、芽楓の色となりたる枝をのべ (芽楓:春)

81、何を見てをるとにあらず初音聴く (初音:春)

82、聴きなしてをりて初音に近寄らず (初音:春)

83、靡きては力抜きては柳の芽 (柳の芽:春)

84、散りし梅散りとどまってをりし梅 (梅:春)

85、花満ちていよいよ空に紛るなし (花:春)

86、小止みなき落花となってきたりけり (落花:春)

87、御手洗にさへ散りこみて花の屑 (花屑:春)

88、落花、浮き睡蓮の葉を置きはじむ (睡蓮:夏)

89、風向の変ってをりし落花かな (落花:春)

90、その色に道を染めたり桜蘂 (桜蘂:春)

91、ときをりの風に舞ひくる残花かな (残花:春)

92、花菜より舞い上りては蝶となり (花菜、蝶:春)

93、まつわれる虻を躱してポピー揺れ (ポピー:春)

94、紅躑躅われもわれもと咲き出づる (紅躑躅:春)

95、燃え殻のこびりつきたる躑躅かな (躑躅:春)

96、木洩日や土となりゆく桜蘂 (桜蘂:春)

97、軽鳧の子の羽繕ひてはころげける (軽鳧の子:夏)

98、軽鳧の子のねまるは鞠となりにけり (軽鳧の子:夏)

99、鳰の巣と分かるほどにはまとまれる (鳰の巣:夏)

100、田を植ゑて畦を上ってゆきし迹 (田植:夏)

101、今日もまた雨となりけり杜若 (杜若:夏)

102、梅の実の色付きそめし数を見せ (梅の実:夏)

103、蒸し暑くなってきたりし卯木咲き (卯の花:夏)

104、えご落花くぐりて水のせせらげる (えごの花:夏)

105、植ゑし田にはや棲みつきて動くもの (植田:夏)

106、植ゑし田のしかと根付きし吹かれやう (植田:夏)

107、田植とはかくも吹かれて音もなし (植田:夏)

108、葦茂る向うを人の声通る (葦茂る:夏)

109、葦かくも茂りて風のとどこほる (葦茂る:夏)

110、梅雨晴の岩に載りたる亀の数 (梅雨晴:夏)

111、照りつけて五月晴とも思われず (五月晴:夏)

112、夏柳肩いからせてきたりけり (夏柳:夏)

113、どの竹の皮とも分からず脱ぎ散らし (竹皮を脱ぐ:夏)

114、烏らの我をうかがう木下闇 (木下闇:夏)

115、夏草や径なき径のついてゐし (夏草:夏)

116、雑草に紛れず烏麦の秋 (麦の秋:夏)

117、青葦の風にのたうちやまぬかな (青葦植田:夏)

118、叩きつけざまのまさしく男滝なる (滝:夏)

119、滝浴の子をいましめる身振かな (滝浴:夏)

120、その数のにいにい蝉が勝ってゐる (蝉:夏)

121、耳につく数となりたる油蝉 (油蝉:夏)

122、みんみんのときをり交じりはじめたる (みんみん:夏)

123、あふれくる音のかそけき噴井かな (噴井:夏)

124、一面の穂草の丈となってきし (穂草:夏)

125、油照燻製工場匂ふなり (油照:夏)

126、みんもんの止みたるあとの油蝉 (油蝉:夏)

127、みんみんに圧されがちなる法師蝉 (法師蝉:秋)

128、秋蝉といへどその数おとろへず (滝:秋)

129、その丈となってきたりし稲は穂に (稲穂:秋)

130、ぶら下げしペットボトルも鳥威 (鳥威:秋)

131、葛咲けりガードレールを乗り出して (葛の花:秋)

132、咲いてきし萩に日差のおとろえず (萩:秋)

133、コスモスのさゆらぎもなき残暑かな (残暑:秋)

134、蜩やいつか一人となってゐし (草:秋)

135、魚より魚影の濃くて水澄めり(水澄むー秋)

136、秋光や句碑より永木句碑の影(秋光ー秋)

136、泥けむり手にとるやうに水澄めり(水澄むー秋)

136,秋深し路地にひとけのなかりとも(秋深しー秋)

137、鳴き出でてすぐに鳴き止み残る蝉(残る蝉ー秋)

138、野分波うちかぶりては礁現れ(野分ー秋)

139、波散って野分の浜に人を見ず(野分ー秋)

140、ころがれるボールひとつ秋の浜(秋ー秋)

141、無視の音の増えをり雨の止んでおり(虫ー秋)

142、枯れ色の数まさりきし蓮台(蓮台^秋)

143、櫓伸び風の田んぼとなりにけり(櫓ー秋)

144、その影のありありと稲架立ちにけり(稲架ー秋)

145、ふと匂ひゐて木犀の探さるる(木犀ー秋)

146、きちきちの翔ちてはくさに紛れたる(きちきちー秋)

147、毬栗の数のいよいよ踏処なし(毬栗ー秋)

148、色ずきてあらぬところに烏爪(烏爪ー秋)

149、石蕗咲いて日向のベンチ好もしき(石蕗ー秋)

150、団栗の降る音いよよ絶ゆるなし(団栗ー秋)

151、踏みてゆくほかなき木の実かな(木の実ー秋)

152、初鴨にして羽繕ひ余念なく(初鴨ー秋)

153、紅葉はや積もれる桜並木かな(紅葉ー秋)

154、懸崖菊といふ嵩張れるものを抱き(菊ー秋)

155、風あるはありて飛びたち蒲の絮(蒲の絮ー秋冬)

156、生りぎまのあらはとなりぬかりん黄に(かりんの実ー秋)

157、銀杏の落ちはじめたる匂ひかな(銀杏ー秋)

158、黄葉して蔓全容をあらはにす(黄葉ー秋)

159、園丁の日課となりぬ落葉(落葉ー冬)

160、いちめんの欅落葉にあらぬなし(落葉ー冬)

161、宿しゐる雨とも紛ふ冬桜(冬桜ー冬)

162、一斉に落葉さ走る風の音(落葉ー冬)

163、遠回りなれど恵方と信じつつ(季語:恵方(正月))

164、ゐざりては流れては瀬の散紅葉(季語:散紅葉(冬))

165、枝々のひょろひょろと冬薔薇かな(季語:冬薔薇(冬))

166、散る気なき枯葉となりて吹かれをり(季語:枯葉(冬))

167、吹きっさらしの母子像に冬帽子(季語:冬帽子(冬))

168,裸木といえるほどには葉を落とし(季語:裸木(冬))

169,枯柏散る木全くなかりけり(季語:枯柏(冬))

170,雪吊が立ち園の景一変す(季語:雪吊(冬))

171,門松の立ちたるロシア料理店(季語:門松(新年))

172,鶺鴒の歩くは池の氷りたる(季語:氷る(冬))

173,年用意お酒を買っておくことも

永らくのご拝読に感謝申し上げます!
「じろう」氏のご都合により173句で詠い納めと致します。

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